Start Your Engines!! ――KLDドラフトの雑感
この記事はTwitterの方でMOのカラデシュリリースに合わせてツイートした内容のまとめです。
今更という感じもしますが、これからカラデシュのリミテッドを触ろうという方の参考になれば幸いです。
MOのカラデシュプレリもクローズして、そろそろ本リリース時期なので、カラデシュドラフトについて現時点でのイメージをまとめておこうと思う。基本的に大型1つのオーソドックスなリミテッド環境なので、空いてるカラーを読みつつキーワードを指標にした完成アーキタイプデッキをドラフトしていく。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
キーワード毎に見ていくと、まず製造を主体にしたアーキタイプが3つ。1つはアーティファクトをフィーチャーしたデッキで、主軸になるのは無謀な炎織りと垂涎グレムリン。これらを出した後に製造クリーチャーを出すことで、展開を阻害することなくボーナスが得られるようにする。カラーは赤+白黒緑。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
特筆すべきは垂涎グレムリンの圧倒的な打点であるため、これの攻撃が通るようサイズを引き上げるバックアップ手段が必須と言える。炎織りだけしかない場合は、別のアーキタイプとのハイブリットが無難なところ。ちなみにパンハモニコンは宇宙で、無許可の分解はバグで、白鉄細工は白くなくても入れる。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
もちろん、強いアーティファクトクリーチャーは大歓迎という感じ。鉄華会の馬や鋳造所の隊長は笑いが止まらない。白と組む主なメリットは、たなびき織りの天使、格納庫の整備士、軽業の妙技による能力の使い回し。白鉄細工の起動確定、ジャイグロの軽さ、渦跡の鷹による回避といったオプションもある。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
黒と組む主なメリットは、アーティファクトボーナスのクリーチャー群や奥の手による噛み合わなさの緩和。活力の奔出による捲り力や、隠然たる襲撃による恒常的なサイズアップといったオプションもある。緑と組む主なメリットは、+1/+1カウンターによる強化、気宇壮大、サイズ優位など地味な感じ。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
製造2つめのアーキタイプは、+1/+1カウンターが乗る点をフィーチャーしたもの。主軸になるのは博覧会場の吠え象、鎧作りの審判者、霊基体の匪賊のいずれか。アンコモン基調のレアなアーキタイプと言える。当然カラーリングは黒緑白から2色。基本的にサイズでゴリ押すため、ジャイグロが大切だ。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
製造3つめのアーキタイプは、横に並ぶ点をフィーチャーしたもの。主軸になるのは鼓舞する突撃。カラーリングの受け入れは広く、白+青黒赤緑すべて成立する。青と組む場合は飛行を並べて、すれ違いの殴り合いから一撃で仕留める感じ。赤は垂涎グレムリンがピック出来ない場合の回避先として運用する。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
黒と組む場合はアーティファクトボーナスのあるカードで戦線を構築し、最終的には回避能力を絡めて一撃必殺という感じ。緑と組む場合は、横に並べつつジャイグロでボード優位を取り、バーランGGするだけ。そもそも白緑なんてポジションは取れたら勝ちみたいなものなので適当にやっていればよろしい。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
最後に製造を主軸にしたアーキタイプのドラフトイメージだが、序盤にパンハモニコンや無許可の分解が流れてきたら1つ目のアーキタイプへ飛び込む。製造の頭数が揃わなくても、アーティファクトクリーチャーで代用可能なのが強み。決め打っても大惨事にはなり辛く、逆に嵌まると手がつけられない強さ。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
序盤にアンコモン以上の製造クリーチャー、光袖会の職工、ピーマの先導が流れてきたら、そのカラーの製造クリーチャーは殆ど流れてくると踏んで良いので、これをかき集めつつ、3アーキタイプどれかにまとめられないか意識する。緑はサイズ+気宇壮大のゴリ押しも成立するので、この点は注意すること。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
製造クリーチャーを集めながらのアーキタイプ分岐は、アーティファクトボーナスのクリーチャーが安い、+1/+1カウンター参照のカードが流れてきた、青のポジションが取れそう、といったあたりを指標にする。ただ、重要なことは製造クリーチャーの頭数なので、この分岐はギリギリまで保留して良い。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
続いて、エネルギーを主体にしたアーキタイプが2つ。1つは+1/+1カウンターをフィーチャーしたデッキで、エネルギーを支払うとサイズの上がるクリーチャーで固めてジャイグロで押し込む。カラーリングは青か緑に1色を足す。なぜこの2色かと言うとサイズアップしたクリーチャーを守れるからだ。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
ジャイグロか回避手段を用意すれば、各色に亢進する~などがいるので、それらをかき集めつつ、適宜エネルギーの獲得できるカードを摘めば、圧倒的なサイズのクリーチャーが誕生して勝てる。逆に言えば、これを除去された日にはゲーム終了だ。つまり、ベストはカウンターのある青と何かの2色と言える。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
ただ、緑にもアンコモンに顕在的防御があり、そもそも基本的なサイズ優位があって放っておいてもゴリ押しが成立するので、緑軸のエネルギービートもあり得る。緑のサイズ+気宇壮大は先にも触れたが、要するに緑なら綺麗に組めなくても何とかなる訳だ。ちなみに、青緑エネルギービートは犯罪的に強い。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
なお、緑は製造アーキタイプの2つ目とエネルギービートの折衷案もバカ強い。基本的にはサイズ+気宇壮大ということだが、気宇壮大のプレッシャーに耐えてるところで、鎧作りの審判者が降って来て2~3枚ドローされる訳だから、本当に理不尽極まりない。緑のポジションが取れそうなら、絶対に取ろう。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
話を戻してエネルギー軸のアーキタイプ2つ目は、エネルギー消費カードを活用するコントロール。具体的には、霊気烈風の古きもの、慮外な押収、革新の時代、査問長官、改革派の霊気砲手、獣性を築く者、つむじ風の巨匠、霊気池の驚異、電招の塔。これらのピックがコントロールのスタートラインである。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
ピックの優先順位としては、前述のエネルギー消費カードをピックした前提で、天才の片鱗>軽い準確除去>雲先案内人≒アンコ以上の強力なアーティファクト>除去≒理論霊気学者≧亢進する亀≒予言のプリズム≒霊気との調和>エネルギーの得られる生物>壁役≒バウンス≒カウンター≒青緑鉄細工あたり。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
基本的にエネルギー消費カードをピックしたらコントロール決め打ちにしても問題はないが、慮外な押収と改革派の霊気砲手だけはエネルギービートで使っても普通に強いため、この2種に関してはクリーチャーの流れを見てから決めた方がいい。リミテッドはボムをドローされる前に仕留めるのが基本戦略だ。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
ちなみに、コントロールというと土地を多めに取るものというイメージもあるが、カラデシュリミテッドに関してだけ言えば、霊気との調和、青鉄細工、理論霊気学者を複数枚ずつピックして、16枚にまとめるべきだ。土地がエネルギーを生み出すと考えれば、霊気との調和が如何に強いか分かることだろう。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
最後に、機体を主体としたアーキタイプだが、これは1つしか選択肢がない。つまり、1ターン目に夜市の見張りを出し、2ターン目以降は機体を出していき、最後に搭乗の種クリーチャー追加するか、エンジン始動するデッキだ。主軸は夜市の見張りと各種の機体で、これの枚数が全てと言って差し支えない。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
機体の面白いところは、搭乗してクリーチャー化すると、その機体が搭乗の種になれるところだ。例えば、夜市の見張りから、パンチ&ドレイン後に航空艇へ繋ぎ、搭乗ドレイン&パンチ後に改革派の貨物車を展開すると、搭乗ドレイン&航空艇で改革派の貨物車へ搭乗してパンチということが出来るのである。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
もちろん、この例で4ターン目にエンジン始動すると、相手がノーガードなら即死である。完成された機体デッキは、他のどんなデッキよりも強い。と言っても、改革派の貨物車や航空艇は腐りづらいピックであるため、機体は消えるのが非常に早く、当然ながら集めるのも実に難しい。だが、見返りは絶大だ。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
ピックイメージとしては、初手でレア機体をピックするか、アンコ以上の機体を確認した上で、2手目以降にコモン機体をピックしていき、そのまま決め打つ感じになる。夜市の見張りは安く流れて来るだろうし、搭乗の種も適当な頭でっかちで十分だ。1に機体、2に機体、34も機体の、5も機体でいこう。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
オマケとして、とりあえず強いクリーチャーをピックしたが、どのキーワードにも掠りそうもない雰囲気のときにやると良いアーキタイプがある。緑のサイズ+気宇壮大と違って、どこからでも狙える奥の手だ。その心は、大きなクリーチャーに巨人の光景を付けて殴り、連ブロされたらジャイグロを打ち込む。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
大型セット1つのドラフトは、例に漏れずアーキタイプが優先されるため、除去が安い傾向にある。つまり、適当に除去をカットしていれば、卓に配られる除去の枚数を減らせる訳だ。そもそもの除去が少ないなら、巨人の光景で威迫を付けてブロックを制限し、ジャイグロで捩じ込むだけでも勝てそうだろう。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
もちろん邪道だし、完成されたアーキタイプデッキより不安定かもしれないが、対戦相手のデッキがアーキタイプとして完成されているとは限らないのだ。ならば、これと言った方向性がない点を嘆くより、パワーカードをピックしてきたと誇ろう。そして、相手がコントロールだったら台パンして潔く帰ろう。
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日
というわけで、KLDドラフトの雑感をまとめてみた。組細工を鉄細工って書いてた点を除けば、ボチボチ勝ち星に貢献する内容だと思う。ちなみに、個人的に一番好きなアーキタイプは、無謀な炎織りと垂涎グレムリンを軸にしたデッキ。出れば確実に流れてくるパンハモニコンで宇宙なのが本当に最高だよ。 https://t.co/Vogv9ZQ7Jn
— wing-tail/小野智功 (@wing_tail) 2016年10月10日